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昨日の飲み会での話。

 まだ内定貰ってないけど、最終面接5コくらい残ってるとかいう人が同級生と下級生数人相手に、就活塾を1時間くらいやってた。ちなみに50人規模の飲み会の一区画。私は昼間に飲んだラクとかいう45度の酒のせいで軽く気持ち悪く、横になりながらその話を聞いてた。正直酔ってて話半分なんだけど、とにかく自分の短所をいかにうまく長所に切り替えられるかとか、興味のある企業の広げ方とか、面接での好印象とか、第一志望だと相手に思い込ませる方法とか……いろいろ。テクニックの話だった。
 私はどうして内定貰ってないっつう自分と同じ立場の学生の話を、皆が熱心に聞いてるのかずっと不思議だったけど、後から聞いたら彼にはとある会社で人事部長をやってる親戚がいるとかで、まぁそういうことらしい。つまり彼が話てたことは一人事の人の台詞とのこと。私は就活してなくて、当事者じゃないからよくわからないんだけど、就活ビジネスでは「どうすれば面接でESで好印象を与えられるか」的なのはよく見る。だからその親戚の人事とやらが言ってることも結構一般的な話なんだろうと思う。
 話もどって昨日の飲み会。私は酔って気持ち悪いながら、その話も気持ちが悪かった。要するにもはや就活生は「選ばれる側」でしかなくなってしまっていることが、だ。なんかもうビール片手に熱弁する彼も、それを聞く彼ら彼女らも、みんな何社も落ちて「受かったらもうそこでいい」って感じだった。もちろんこっちが会社を選ぶというトピックも話してたんだけど、聞いてる印象だとその話題は弱い話題だったように感じた。

 同学年でだべってると話題は自ずと就活になるんだけど、いかに合格するかが全てに先行してしまっていて「就職したらこんなことがしたい!」っていうのはほぼない。

 多分、これは相当オワッテル話なんだと思う。もはや会社は私を養ってくれる場所になってしまっている。もちろんそれもあるんだけど、でもでもホントは会社を通して社会になにかできれば…ってのが心底に無いとまずいんじゃないのか。実際入社してから、そういう目標が見つかると良いけど、ブラックがなんだ離職率何パーセントだ、という情報の多さからしてそういうケースはお世辞にも多いと言えそうにない。
 それに私はこういう現状の原因を就活生の意識の低さに帰するのもどうかと思う。昨日の飲み会で「社会人なりたくないんで大学きましたはっはー」みたいな人もいて、その場で親に謝れと言いたくなるのを堪えつつ、金儲けに呆け理念も哲学もない成長を続けさせてきた過去を虚しく見つめる。
 いや当時にはもちろん大変な理想を抱いていた人もいただろうし、今の学生がどいつもこいつもモラトリアム野郎だとは思わないし、私なんかペーペー学生だし、ただいろんなこと括弧に入れてその分差し引きで考えても、今の就活生のリアル(4月下旬、仲間内の飲み会における高学歴でもない学生の談話)を見て、非常にこの先まずいんじゃないかと、そう思ってしまった。

いやーマジで、この閉塞感ただようこの若者の上でアベノミクスという言葉に踊る社会空気は、なかなかきつい。45度の酒もふっとぶね、客観できる立場じゃないだけに。

なんか暗い話だけど、これで。ではでは。
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